探偵は、高性能の調査機器や長年の経験を生かして、ターゲットの個人情報を調べます。
ただ、実際にはどのような個人情報を調べることができるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこで、過去に探偵事務所へ依頼したことがある私が、探偵が調べられる個人情報の範囲やその管理方法などについて調べてみました。
調査結果をもとに探偵と個人情報の関係性について解説していますので、探偵事務所へ依頼するのが不安な方はぜひ最後まで読んでみてください。
探偵は様々な個人情報を調査できる
探偵に調査を依頼することで、様々な個人情報を調べてもらえます。
しかし、個人情報の中にはベテランの探偵であっても調べられないことも。
探偵が調べられる個人情報について知っておくことで、自分の悩みを探偵が解決してくれるかどうか判断できるでしょう。
調査できる個人情報
探偵が調査できる個人情報は数多くあります。
主なものとしては、以下のとおりです。
- 本名
- 生年月日
- 自宅や勤務先の住所
- 携帯や自宅の電話番号
- 職歴や学歴
- 恋愛事情(婚姻歴や離婚歴など)
- 家族構成や親族構成
- 趣味
- 金銭面での情報(収入や借金など)
- 犯罪やいじめなどのトラブル
- 出勤や帰宅する際のルート
探偵は張り込みや聞き込み、尾行などを通じてターゲットの個人情報を調査。
ターゲットの名前や勤務先だけではなく、趣味や帰宅ルートまで細かく調べることで、依頼者の悩みを解決へと導きます。
また、細かく調べることで根拠のある証拠を見つけ出すことができるというメリットも。
しっかりとした証拠であれば裁判所で認めてもらいやすく、裁判を有利に進められます。
調査できない個人情報
上記を読むと、探偵は全ての個人情報を調べることができそうに思えることでしょう。
しかし、以下のような個人情報はどんなに優れた探偵であっても調べられません。
- 口座番号
- 国や市区町村が管理する公的資料(戸籍謄本や住民票など)
- ローンの残高
口座番号や公的資料などの調査は、探偵に依頼しても断られることでしょう。
探偵が個人情報を調べられる条件
基本的に個人情報を調べる際には、調べられる側の許可をもらわなければなりませんが、事前に調査することを伝えてしまうと、証拠隠滅や逃亡などの恐れがあります。
しかし、以下で紹介する内容のどれかに当てはまれば、相手の許可をもらわずに個人情報を調べてもらえます。
民法752条の義務その他法令上の義務の履行確保に必要な場合
民法752条は「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」というものであり、「同居、協力及び扶助の義務」を示します。
分かりやすく言えば夫婦は協力しなければならないということで、その関係を確保する目的であれば、探偵が個人情報を調べることができます。
例えば夫が浮気・不倫をしている場合、「同居、協力及び扶助の義務」を守っていないことになるでしょう。
ただ、証拠がなければ守っていないと言い切ることはできないため、その証拠を見つけるために探偵が必要となるのです。
また、民法752条は貞操義務もあると解される場合もあり、もし破っているようであれば、離婚原因の1つとなって不法行為に当てはまります。
対象者が依頼者の法律行為の相手方で、法律行為の判断に必要な場合
結婚や雇用などの法律行為の際、相手が本当に信用できるのか調べる目的であれば調査できます。
例えば、「結婚したい相手がもしかすると詐欺師かもしれないから調べて欲しい」や「婚約者が行方不明なので探して欲しい」等の場合は、問題なく個人情報を調べられるでしょう。
探偵に依頼する際には、必ずそれ相応の理由が必要です。
ただ単に「あの人を調べて欲しい」という理由だけでは、怪しい人物と探偵に思われてしまい、依頼を引き受けてくれないかもしれません。
依頼者が犯罪その他不正な行為の被害を受け、被害防止に必要な場合
ストーカーによる被害や盗聴などの被害を防ぐ目的の場合も、調べてもらえます。
探偵といえば浮気や不倫の調査をしてくれる業者というイメージがあるかもしれませんが、ストーカー対策や盗聴器の捜索も引き受けてくれる場合があります。
ストーカー対策であれば、犯人の正体や訴訟を事件性があることを示す証拠を見つけてくれるため、調査後に警察に依頼して逮捕してもらうことも可能です。
対象者が依頼者の親権に服する子で、民法820条の権利その他法令上の権利、義務の履行に必要な場合
民法820条は親権者による監護及び教育の権利義務に関する内容であり、子どもに対する調査の条件です。
例えば、自分の子どもがいじめられていたり、家出してしまったりした場合は親権者が子どもを守る目的として、探偵に依頼できます。
実際、探偵事務所では子供のいじめ調査や家出調査なども実施。
また、子どもを誘拐する目的で依頼されることを防ぐために、ターゲッが依頼者の親権に服する場合でなければならないという条件も含まれています。
調べた情報を犯罪行為・違法行為・差別行為に使わない場合
上記で軽く触れましたが、犯罪行為や違法行為、差別行為に使われる恐れがある場合、どの探偵も依頼を引き受けません。
例えばストーカーが狙っている相手の情報をもらう目的で依頼したり、空き巣の事前準備としての情報収集目的で依頼したりといった場合は、必ず探偵は断ります。
そのため、依頼する際には怪しまれないようにありのままのことを伝えるようにしましょう。
そうすることで、探偵があなたのことを信用し、依頼を引き受けてくれるでしょう。
個人情報は守られる?
探偵に依頼する際は、対象者の情報だけでは足りません。
依頼者の名前や住所、家族構成なども伝える必要があります。
その際、探偵はどのように個人情報を管理しているのでしょうか。
探偵業はプライバシー厳守
探偵には依頼者の守秘義務があり、探偵業法という法律でもしっかりと明記されています。
そのため、勝手に個人情報が使われたり、ネットで公開されたりする心配は
実際、多くの探偵事務所の公式サイトには「プライバシー厳守」や「秘密厳守」などの文言が書かれています。
問い合わせの段階であれば匿名で行える探偵事務所も多いため、個人情報を教えるのが不安な方でも相談しやすいことでしょう。
もし守られなかった場合は?
もし守秘義務が守られなかった場合、探偵事務所に対して何らかの行政処分が行われます。
一番軽いものであれば「指示」であり、警察から違反行為に対する措置を指示されます。
反対に一番重いものは「営業停止」で、その後の営業ができなくなってしまい、廃業せざるを得なくなってしまうでしょう。
このような行政処分が行われるため、健全な探偵事務所であれば必ず依頼者の個人情報や調査で分かったターゲットの個人情報をしっかりと守ります。
個人情報に関する調査は探偵へ
探偵は様々な個人情報を調べられる反面、法律によって厳しく管理や調査範囲が決められています。
そのため、初めて探偵に依頼する方でもあっても安心できるはずです。
もしこれから探偵に依頼しようと考えている方は、しっかりと自分に会う探偵事務所を見つけて依頼してみてください。
ちなみに浮気問題を探偵事務所へ依頼したい際には、以下の記事参考にしてみてください。
浮気調査の依頼経験のある私がおすすめする業者をまとめており、きっと理想的な探偵事務所を見つけられるでしょう。